製造現場における、複数の部品運搬。この作業は、人からAGVやAMRといった自動搬送ロボットに置き換わりつつある。しかし、ロボットを導入しても人間の手による作業が必要になることも。その一つが、AGV・AMRの充電作業だ。具体的にどの程度の時間がかかっているのか。ワイヤレス給電システムを手がけるメーカーが検証を実施した。(文=RoboStep編集部)
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産業用ロボットなどのワイヤレス充電システムを手がける株式会社ビー・アンド・プラスは、AGV(無人搬送車)・AMR(自律走行搬送ロボット)における充電方式の比較検証を実施したと発表した。本調査では、AGV・AMRの充電方式を手動ケーブル・バッテリー交換・自動接触・ワイヤレスの4つに分類。6社の製品において、自動充電の有無などの項目を比較している。
(引用元:PR TIMES)
最大の特徴は、AGV・AMRの充電に伴う作業時間を検証した点にある。搬送作業の自動化を目的としたAGV・AMRの導入は進んでいるが、導入後に発生するメンテナンスなどの工数はこれまで着目されてこなかった。
今回の検証では、それぞれの充電方式の特徴を明らかにするために、2つの項目に着目している。一つが、充電時に発生する作業時間だ。ワイヤレス充電の場合、機器の非稼働時間に自動で少しずつ充電するため、まとまった充電時間を取る機会は少なくなる。
一方で、手動ケーブル式のAGV・AMRの充電を行う場合、ケーブルを電源に差し込む作業が定期的に発生する。また、バッテリー式の場合も同様にバッテリーを交換する作業が発生する。
ビー・アンド・プラスは作業時間を具体的に測定。今回の調査では、手動ケーブル式の場合は20秒から30秒の作業時間が必要であり、バッテリー交換式の場合は120秒から180秒の作業時間が必要だったと公表した。
もう一つの着目点は、充電のために非稼働時間が生じる可能性があることだ。例えば、手動ケーブル式の充電を行う場合、ケーブルを電源に差し込む必要があるため、その時間AGV・AMRは作業を続けられない。例えば、24Vのバッテリーを6Aの充電器で充電する場合、空の状態から満充電までに約3.7時間かかる計算だ。(実際の充電時間はバッテリーの状態や充電器の特性などによって異なる)
設備の非稼働時間に充電を行えば問題は起こらない。しかし、24時間の稼働が必要な現場では機器を使用したい時に使用できないという課題が発生する可能性がある。一方で、ワイヤレス充電の場合、待機時間などの短時間に自動で給電を行うため、このような懸念は生じにくい。
今回の発表はAGV・AMRの充電方式における一長一短を明らかにした。企業のAGV・AMRの導入を検討する際の一助となることだろう。

(引用元:PR TIMES)
今回の発表は、AGV・AMRが普及フェーズに移ったことを示唆している。AGV・AMRを導入する際に議論のテーマとして上がりやすいのが導入費用だ。一方で、仕様の違いから運用面におけるメリットやデメリットが検証されることは少なかった。AGV・AMRの導入企業が増加したことにより、運用面における課題も表面化しつつあると推測できる。
機器の運用においてデメリットになるのが作業者による作業である。AGV・AMRは搬送作業の自動化を進める機器だ。最初の導入はスモールステップで進める傾向にあるため、作業者による作業が残っていたとしても、その総量は多くはない。しかし、機器の導入が増えるにつれて、作業数も増加する。一定数の作業者を確保しなければならない可能性も高く、現場の効率化を進める際にボトルネックとなりうる。
充電に伴う作業もこれから起こる課題の一つだ。それに対してワイヤレス充電が有効と明らかになったことは、これからAGV・AMRを導入する企業にとって大きなメリットだと考えられる。今後、AGV・AMRの導入はより現場ごとに最適化したものになっていくはずだ。
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