日本におけるロボット産業の現在地はどこか。そして今後目指す方向性は。経済産業省 ロボット政策室 石曽根 智昭 室長とロボットビジネス支援機構(RobiZy)理事長/東京大学 名誉教授 佐藤 知正 氏、 RobiZy 代表副理事長の伊藤 デイビッド 逞叙 氏が大いに語り合った。
(左)伊藤 デイビッド 逞叙氏:ロボットビジネス支援機構(RobiZy)代表副理事長
一橋大学大学院商学研究科(一橋MBA)卒。富士通株式会社、富士通インド社でITシステムの国内/国際案件に従事。富士通総研、デロイトトーマツコンサルティングファームにてITアドバイザリーとして活躍。多くのロボット導入・開発プロジェクト案件を手掛ける。
(中央)石曽根 智昭氏:経済産業省 ロボット政策室 室長
2000年中央大学法学部卒、経済産業省関東経済産業局入局。14年製造産業局車両室課長補佐、17年いわき市産業振興部長、20年商務情報政策局産業保安グループ製品安全課課長補佐、23年7月から現職。
(右)佐藤 知正氏:ロボットビジネス支援機構(RobiZy)理事長/東京大学名誉教授
1973年東京大学産業機械工学科卒業。1976年同博士課程修了。東京大学大学院工学系研究科などを経て、現在、東京大学新領域創成科学研究科に所属。東京大学名誉教授。50年以上にわたり、知能ロボットの研究開発、ロボットの社会実装活動に従事。
伊藤 日本におけるロボット産業の現在地をどのようにお考えですか。
石曽根 ロボットの領域を大きく分類すると、従来から工場などで活躍してきた産業用ロボットと、それ以外のサービ スロボットの2つがあります。産業用ロボットについては、早くから国内メーカーがロボット作りを進めてきたこともあり、世界的に競争力の高い分野になっています。
一方で、最近は中国などの新興ロボットメーカーの台頭もあり、今後はどのように高い競争力を維持し続けるのかが重要なテーマになってくると思います。現状の産業ロボットはタフで高速に動き、再現性の精度も高いという価値を持っていますが、新しい価値をどう提案できるのかが今後の課題になると思います。
サービスロボットの領域については、現状では、アメリカや中国において開発されたロボットに寡占を許している状況です。ここをいかに強化していくのかが、大きな課題です。人出不足への対応は待ったなしの状況にあり、サービスロボットの市場は拡大し続けることが予想されます。あらゆる産業のニーズに対応できるロボットが導入されていくことが重要だと感じています。
伊藤 日本はサービスロボットの領域においては岐路に立っているというお話ですが、どのような政策があればそこを脱出できるとお考えですか。