ロボットメーカー ヴイストンが、2024年11月より大容量バッテリーを搭載することで約4倍の稼動時間を実現した、可搬重量約40kgの研究開発用台車ロボット「メカナムローバーG40A-LB」を発売する。可搬重量約40kgは維持したまま、長時間稼働を実現。需要が拡大する自動搬送・自動制御の用途や、大型・高機能なコミュニケーションロボットでの活用に期待がかかる。(文=RoboStep編集部)
可搬重量約40kgの研究開発用台車ロボット「メカナムローバーG40A-LB」は、研究開発用台車ロボット「メカナムローバーVer.3.0」に大容量のバッテリーを搭載した派生モデルだ。ヴイストンの実験、試算結果によると、可搬重量約40kgは維持したまま、約4倍の稼動時間を実現したという。バッテリーは1440Wh(24V 60Ah)のLi-Feバッテリーを搭載。基本モデルであるメカナムローバーVer.3.0の288Whに対して、バッテリー容量が約5倍に拡大された。
研究開発用台車ロボットにおいては、様々な測定機器のほか、画像処理・情報処理のための演算装置などが搭載されることも多く、要求される処理の高度化に従って、機材も大型化する傾向があります。メカナムローバーG40A-LBにおいては、多くの拡張機器を搭載する用途においても、さらなる長時間稼働の実現が期待される。
ROS対応 大容量バッテリー搭載メカナムホイール台車ロボット「メカナムローバーG40A-LB」製品紹介動画
追加工やカスタマイズを行いやすいアルミニウム製の筐体、ソフトウェア開発を容易なものとするArduino IDE対応、柔軟で高度な制御を実現するROS 1およびROS 2対応、静音動作を実現したダイレクトドライブタイプのインホイールモーターなどの優れた特徴は、過去のモデルを継承している。
大容量バッテリーを搭載したことにより、電力消費が大きな拡張機器を搭載した場合にも長時間稼働が実現でき、台車ロボットの活用範囲をさらに拡大することが可能だ。ヴイストンでは、本モデルの発売によって、需要が拡大する自動搬送・自動制御の用途や、大型・高機能なコミュニケーションロボットの実現などに貢献していきたいという。
前後・左右・回転の動きを自由に組み合わせることができる四輪メカナムホイールを採用していることも特徴だ。台車ロボット本体の向きを変えないまま真横や斜め方向に移動するなど、外部からの位置制御に柔軟に対応できる。約40㎏の可搬重量を実現しつつ、実測での最高速度は1.6m/sを達成しており、研究開発用の大型台車でありながら、実用・実務も見据えた本格的な実証実験などにも対応している。
「メカナムローバーG40A-LB」は、Wi-Fiによる無線通信と有線のUSBシリアル通信に対応している。指定のコマンドを用いることで、PCやタブレットなど、様々なデバイスから制御することが可能だ。
ロボット用無線コントローラー「VS-C3」が標準で付属するため、PC等を接続しなくても本体を無線操縦することができる。アナログスティックを使用して、前後へ移動、回転させることもでき、動作確認のための手動操縦、非常時の操作手段等として使用可能だ。