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2026.10.02

完全自動化の鍵。高出力の非接触充電技術

「ロボットを導入して業務を自動化したはずなのに、人間の手間が減らない」と悩む現場は多いのではないだろうか。実は、自動搬送ロボットが活躍する倉庫や工場において、最後に残された手作業が「ケーブルを繋いで充電する」というアナログな作業である。
どれほど高度なAIを搭載したロボットであっても、エネルギーを補給するために人間の手助けが必要であれば、真の無人化とは呼べない。この残された課題を解決するため、大容量のバッテリーにも対応する高出力な非接触充電技術が登場した。(文=RoboStep編集部)

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ケーブル接続を排除。高出力モデルの展開

2026年8月12日、ワイヤレス給電技術の開発などを手掛ける株式会社ビー・アンド・プラスは、非接触充電製品のラインナップを大幅に拡充し、30ワットから最大6キロワットまで対応する製品展開を開始したと発表した。

(引用元:PR TIMES)

自動搬送ロボット(AGVやAMR)などが現場で稼働する際、従来は人間が手作業で充電ケーブルを接続するか、あるいは物理的な接点を持つ充電ステーションに戻る必要があった。しかし、手作業では人的ミスが発生しやすく、充電器もコネクタの摩耗や破損といった故障の原因になりやすい。結果として、充電作業自体が設備の効率的な自動運用を妨げる要因となっていた。

(引用元:PR TIMES)

同社はこれまで、自社開発の30ワットから2キロワットの非接触充電製品を展開し、さまざまな産業機器に電力を提供してきた。今回、深センの企業であるShenzhen Hertz Innovations Technology社と戦略的パートナーシップを結び、新たに3キロワットおよび6キロワットクラスの高出力製品をラインナップに追加した。

(引用元:PR TIMES)

今回追加された3キロワットモデルは、高出力でありながら小型で薄型の設計を実現しており、6キロワットモデルも充電側を小型化した一体型の構成となっている。すでに3キロワットモデルのサンプル提供は始まっており、6キロワットモデルも順次提供される予定だ。

充電の無人化が導く、完全な自律稼働への道

工場や物流倉庫における自動化の取り組みにおいて、「機器への電力供給をどう自動化するか」は、長年議論されてきた重要なテーマである。

ロボットのナビゲーション技術が向上し、重い荷物を目的地まで正確に運べるようになっても、バッテリーが切れるたびに従業員がケーブルを挿しに行かなければならないようでは、24時間の連続稼働は実現しない。また、物理的な接点を持つ自動充電ポートを導入しても、ホコリや水滴、振動が激しい環境下では接点が劣化しやすく、メンテナンスの手間が負担となる。

ここで非接触充電という技術が真価を発揮する。ロボットが指定の場所に近づくだけで、空間越しに電力が供給されるこの仕組みは、物理的な摩耗のリスクを排除する。人間が介在する充電作業そのものを業務プロセスから消し去り、ロボットが自らの判断でエネルギーを補給して再び作業に戻るという、完全な自律稼働のサイクルを生み出すのだ。

さらに、3キロワットから6キロワットという高出力化が実現した意味は大きい。これまで電力が足りずに非接触充電の導入を見送っていた大型の搬送機器や特殊な電動車両であっても、短い時間で十分なエネルギーを補給できるようになる。

同社は高出力製品を追加するだけでなく、既存の3キロワット以下の製品についても、さらなる小型化や高性能化を進めていく方針を示している。設備内の限られたスペースに非接触充電システムを組み込みたいという現場のニーズに応えるため、製品サイズの改善を継続し、より多様な機器への導入を可能にしていくという。

ロボットの知能と走行性能が高まる一方で、置き去りにされがちだった「充電」という物理的な制約。ケーブルという縛りから機械を解放するこのアプローチは、ロボットを独立して働き続ける強靭なインフラへと引き上げる確かな足がかりとなるはずだ。

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